<< 道具について思うこと。つれづれ レモンケーキ >>

ミートパイ

ミートパイ_e0161061_1221020.jpg


久しぶりにミートパイを焼きました。
ミートパイをつくるとき、きまったレシピがあるのです。

それは、数年前、いつもテキストは愛読し大好きなNHK「きょうの料理」で昔放送したアーカイブを
特集で放送していたのを見たのがきっかけ。

今は亡き、フランス料理を日本に紹介した第一人者のムッシュ村上さんのレシピ。
村上さんは、帝国ホテルの総料理長で、彼の半生をドラマ化されたこともありましたね。
ホテルの料理長が家庭の主婦対象の料理番組に出るというのは、当時ではそうとう
画期的だったのです。
ご本人も戸惑い、試行錯誤の繰り返しだったとか。。
それは、ホテルの料理のように専門な材料が一般家庭では入手しにくい状況で
いかに、プロの味に近づけることができるかと、そして料理を伝える側として
いかにわかりやすく、簡単に易しい印象に教えるか。
そのアーカイブを録画し、ずっと何回も見たけれども、何回見てもそれが、
とっても素晴らしいのです !

ハンバーグひとつとっても、3日間かけてじっくり煮込むデミグラスソースを
固形スープをといたものとケチャップを混ぜてハンバーグと一緒のフライパンで
煮込み、そしてブランデーを少しかければ、ほんとに味が近いものになるとか。

このミートパイも、「ほんとに簡単ですから !」って連呼されるのですが、ほんとに簡単なんですよ。。
しかも、普通に近所のスーパーで入手できる材料ばかり。

たぶん、もう30年以上前の放送だと思うんだけど、
いまでさえ、いろんな情報の中工夫ひとつとっても様々な方法があるけれど
当時でこのレシピには、いまだに驚き、つくるたびにムッシュ村上に敬意を表さずには
いられません。

ミートパイ_e0161061_1385887.jpg


先日、仕事で京都に立ち寄ったとき、たまたま見つけたアートやデザインの古本を売っている
お店に入ると、そこは町屋つくりの四畳半くらいの広さ。
いろいろ物色しているとき目に飛び込んできたのが
「food in VOGUE」という本。これは1972年に発行されたもの。
当時のファッションや文化をベースにした西洋料理がたくさん紹介されていて
レシピも載っている。もうこれは縁だと思い、購入したのです。
見ると、オーソドックスなメニューが当時の背景と一緒に丁寧にレシピが
書かれていて。いちどこの中からも近々、料理してみようと思う。
とにかく、カッコいいのです、どれをとっても。そしてレシピはシンプル。

ムッシュ村上シェフのレシピもそうだけれども、何年経っても色あせない
、そしていつになっても作ってみたくなる料理って、難しさや面倒な準備の
いっさいない、本当に身近でいつの世にも愛されているものなのかもしれないですね。

これはいろんなことに共通することでもありますね。

さてさて、ミートパイ、お味見は明日のもちよりホームパーティにて。。ドキドキ。
by htani1223 | 2011-09-04 01:48 | きょうの料理
<< 道具について思うこと。つれづれ レモンケーキ >>