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「今をどう食べるか?」食の現場から伝えたいこと

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DO TABELKA コレド室町3 - 2F

いま、私はずっと好きだった料理、食の世界にいます。
20年ちょっと携わった照明の仕事を「組織」という中からは2014年3/末でいったん出て、
その照明の仕事の中でも出会った「飲食店」の中のキッチンにて毎日、プロの仕切る
料理の現場にいます。
これは、ずっと自分の中に蓄積されていた夢でもあったのかもしれません。

いろんな縁が縁をつなぎ、出会った人たちと一緒に心を込めて作っています。
「DO TABELKA」というカフェ&キッチン。
ここの料理は、料理家の尾崎史江さんのオリジナルレシピと料理監修の元
店名のように今のこの時を「どう食べるか?」と問いかけるかのようなメニューの数々です

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DO TABELKA コレド室町3-2F

そもそも、私たち日本人、だいたい昭和40年〜50年代に生まれ育ってきた
人たちにとって、慣れ親しんでいたと思われるご飯メニューというのがあると思うのですが、
例えば副菜でいうと" ひじき"、"おから"、"青菜のお浸し" 、" お漬物" 、" 白和え" 、
" 大根のなます" など。そして主菜では"肉団子" " 魚を蒸したものや焼いたもの" "カレー"
"カツレツ" などなど。和食と洋食の融合的な、ご飯のすすむものがあるのを知っていると思います。

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DO TABELKA コレド室町3-2F

私も、生まれ育った土地と家の環境があり、山沿いの田舎で、実家が寺というのもあり、
上記の副菜には嫌という程(笑) つきあってきたものです。
でも、だいたい年齢を重ねるごとに、おからやひじき、お浸しという地味なおかずから
少し遠ざかっていったような気がします。
味が、醤油と出汁のようなずっと食べていると飽きるのような感覚。
どんどん食べるものに対して、時代とともに食に国境が無くなっていき、
日々に追われ、体と折り合いをつける余裕も無くただただ、空腹を満たしていくだけの
ときもあったかもしれません。

昭和の後半〜平成生まれの若い世代は、もしかしたら
おから、ひじきのような食べ物さえも知らない人もいるかもしれません。
少し、逸れましたので戻りますが、この今をどう食べるか?
世代を越えて、共有できる日本人だからこそ食べて、食べ伝えて行くべき
食材や味があるような気がしています。
このDO TABELKAの料理はそんな、伝え残して行くための手間と工夫があります。
ひじきは 、にんじん大豆などの五目煮と一緒に中華ダレで和えたり
おからは最後に柚子の香りをふりかけ風味を際ただせています。
お浸しでは、今は赤軸のほうれん草を使い、コチュジャンたれで味付けそして炒り胡麻
と一緒に和えています。

以前に、和菓子の虎屋さんの社長のお話の中にあったことを思い出しました。
江戸時代に作られ食べていた餡子もののお菓子。この時代に食べられていたレシピで
今の時代に再現しても、味覚というのが時代とともに変わってきているから
いくら永く食べ続けられていたものでも、現代の味に合わせて作って行かなければならないと。
食事もそのような気がします。
食への関心がどんどん増してきている今、どう食べるか?
そう、ずっと慣れ親しんできた定番のものを食べ、伝えて行くことなのだと思います。

季節の旬の食材、体に良い無添加の調味料、そして主菜は肉団子や魚の蒸したり焼いたりのもの、
あたりまえを、一度立ち止まって考えることも大事だと思いました。
何気なく、添加物の多い調味料や加工食材を食べているときっとどこかで、
気づくはずです。疲れやすかったり、精神的にイライラしたり。
体が考え、体が教えてくれる。

尾崎さんの考える料理は、料理をつくる人も健康で元気でなければいけないということ。
その元気と健康は、精神的なケアとやはり食べるものの中に必ずあります。
ストイック過ぎても飽きますし、なによりも料理ってデザインと同じくセンスが試され
とてもクリエイティブなことです。素材と味付けは洋服を選びコーディネートをするのと
同じなのです。
ジャガイモのシンプルなポテトサラダも視点を変えて濃厚な豆乳をつかって
カシスマスタードと一緒にマヨネーズにして味付けしたり、
今が旬のタケノコも焼いたらバター醤油をすこしかけたり。
纏う味付けには限界がありません。

「これにはコレ」といった定番もずっと大事にしていきたいこと。でも
それだけではなくベーシックな素材に一手間一工夫のアレンジが、目にも心にも
ウレシくて、ひとくち食べるとジワァ〜っと沁み込む味。これが
20代〜60代、70代の世代までも共有していける「食べて」「伝え」「残して行くこと」
なのではないかと。

ということで、私はこの「今をどう食べるか?」というテーマを常に抱えて
考えていきたいと思っています。
そう、尾崎さんの料理を作りながら、私なりに思うつれづれをいろんな分野とも
リンクして考えていきたいと思っています。

デザインも照明も食も、いずれ一本の線でつながる時が来るのではとも思っています。
by htani1223 | 2014-04-25 00:47 | つれづれ
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